田舎の課題を価値あるモノに変えて、みんなにお届け!

丹波の恐竜を活かしたまちづくりが、大きな一歩を踏み出した!(はず)

こんにちは、村長です。

先日の謝罪ブログをご覧になったお客様が、「言おうかどうしようか迷っていたのですが、ブログを読んで思い切ってメールしました。」ということで、弊社の不手際によるクレームのご連絡をくださいました。ブログをご覧になられたから、その勢いでご連絡いただけたようです。また深々とお詫び申し上げるとともに、ブログを書いたことによって新たなミスを発見することができたので、お客様へのご迷惑を最小限に食い止めることができ、本当に良かったと思いました。スタッフ一同、改めて気を引き締め直した次第です。

さて、責任を取って謝罪するのも代表の仕事、全国を動き回って丹波に尽力するのも代表の仕事(に、なってきています、気づいたら)。今回は、我が町丹波で8年前に発見された恐竜化石を活かした町づくりが、大きな一歩を踏み出そうとしていることについて触れておきたいと思い、ブログの更新です。

 

●恐竜化石を活かしたまちづくりを進めていく上で感じたこと

丹波竜化石が発見された町として、丹波市は恐竜を活かしたまちづくりを推進しています。私は昨年からその事業に関わりながら、化石発見から8年が経過しそうなこのタイミングでどのような取り組みが町の発展につながるのか、素人ながらに考えていました。

考えの浅いハード整備をしたところで、そのハードを活かせるソフトが貧弱だと税金の無駄遣いっていう批判が出るし(てか、もう出てるし)、何かしらの単発のイベントを開催するのもいいけど、闇雲に乱発しても一貫性が低いと定着率が低いだろうし、地域の人たちが関われない事業にしてしまったら、そもそもそれは町づくりでもなんでもなくなるし。

また事業として行うならば、市民に対してなんらかの効果を生み出さないといけない中で、恐竜化石で経済効果を生み出すのはかなりハードルが高そう。福井県には立派な恐竜博物館があって集客力がスゴいけど、丹波にはあんな立派な博物館を建てるほどの資金力は当然ないわけで。そんな福井県と力勝負したところで完膚無きまでにされて終わるだろうから、丹波市の強みを生かした事業にしていくべきだろうと考えていました。

丹波の発掘現場は河川の中にあって、しかもそこに足を踏み入れ、自由に発掘することができるので、フィールドワークには適しています。これは福井には無いことなので、そのあたりの強みを活かしていける事業にすべきなんだろうな、と。

でまぁいろいろ考えた結果、これは「地域の人たちが主体的に関わることができる、恐竜化石を活かした教育プログラム」に行きついたらいいな、と思ったわけです。

丹波市は「教育のまち」って標榜しているのですが、その割には、(ある関係筋からの情報によると)実は学力が相当低いみたいやし、特にそれに対応した教育プログラムがあるわけでもなさそうです(こんなこと書いたら怒られるかな?まぁ怒られてもいいや)。

そんな状況だからこそ、地元の人たちが主体的に関わり、恐竜化石などの地元の素材をキッカケに、地域の子どもたちの知への探究心が醸成されたなら、なんて素晴らしい地域教育になるだろうか、と思うわけです。

常日頃から申しているのですが、私は「自治」をしたい。
もし仮に学校教育が崩壊しているとしても、そのことに文句を言うだけの批評家にならず、自分たちでそれをカバーすればいいだけのこと。そういう発想が自治だと思う。

恐竜化石の発見は、地元の人たちが主体的に関わる地域教育、つまり自治のチャンスを与えてくれてるんだと思うわけです。

ありがとう、丹波竜。
1億2千年前からの、こんにちは。

丹波竜化石発掘現場

丹波竜化石発掘現場

 

●ムダな箱ものハード事業と同等な、仕組みだけ作って魂が込められていない形骸化したソフト事業にはしたくない

ただし、ソフト事業を作ったところで、それを伝える人間が魅力的でないと伝播しないと思うんですね。つまり、この事業を作っていくにはほぼ属人的になってしまうわけです。どーしても。

よくあるじゃないですか。仕組だけ作って魂が入っていない組織が。その言わば「形骸化してしまったソフト事業」を税金で作ってしまうと、世に蔓延る、ムダな箱ものハード事業と同罪の、税金の無駄遣いやと思うわけです、個人的には。

そんなものにはしたくなかった。だから、「地域の人たちが主体的に関わることができる、恐竜化石を活かした教育プログラム」は、マジでイケてる人が主体的に取り組まなきゃならない。そう、マジでイケてるこんな人。

・化石マニアに劣らないくらいの専門知識を持ち合わせている人
・さらにそこから自然科学全般にまで話を広げるだけの知性を持っている人
・自分の経験や知識を自慢し、ひけらかすのではなく、分け与えることができる人
・そもそも「教育」という分野に情熱を持っている人

今から地学を研究して・・・っていう時間は私には持てそうにないし、こうなったらどこかから探してこないといけないわけです。でもそんな人、なかなか居ませんよね。そんなカンタンに見つかったら苦労せんっちゅうねん!

 

●大久保せいら、突如現る!

どっかからポンとこんな人が現れへんかなぁ、と夢を見ていたら、ある日突然目の前にポンと現れました(笑)

昨年の夏に、「とりあえず町づくりや恐竜化石の意識レベルが高い人たちに声をかけて、みんなで恐竜を活かしてどんな町づくりができるか考えてみよっか!」という狙いで開催した「恐竜を活かした町づくり合宿@丹波」に、遠くは愛媛県から参加してくれた大久保省良(おおくぼせいら)くんが、まさにその人財だったんです!

彼は東京大学大学院で地学を専攻する傍ら、国内外の恐竜化石発掘現場に実際に足を運んで発掘作業をするほどの積極性で、恐竜化石についてどんどん造詣を深めていったツワモノです。化石だけにとどまらず、自然科学全般の知識量もハンパない。教育にも関心があるというか、教育こそなんとかしなきゃと思っている。

また一般的に「研究者」のイメージって、人間関係を作ることがニガテな人の割合が高そうですが、彼はコミュニケーション能力もめちゃ高い!これなら田舎のコミュニティーにもすぐに溶け込める!

この1年の私の活動をご存知の方からすると、もうおわかりだと思いますが、そこまで条件が揃っていたら、もう丹波に移住するしか選択肢を与えません(笑)

というわけで、彼との出会い以降、電話で話したり、何度も愛媛まで足を運んだりして、口説き倒してきたわけです。ちょくちょく愛媛に行ってたのは、遊びに行ってたわけじゃないんですよ。大久保せいらという人財をトレジャーハンティングしに行ってたんです!(キリッ)

「お前は丹波に来てこそ、その能力をいかんなく発揮できるねん!だから丹波に来い!なんやかんやのフォローは全部俺がするから!」

なんて、意中の女性に対してもそこまでして口説くことなんてしないんですけど、彼には口説きました。

また丹波市行政には非常に柔軟に対応していただき、総務省のプログラムである「地域おこし協力隊」の隊員として、彼を迎える準備を整えてくださいました。

それも「丹波市産業経済部恐竜を活かしたまちづくり課」の村上課長のご尽力によるもの。村上課長はとっても俯瞰でものを見てはるから現状の課題は明確。そして相手を持ち上げる時は盛大に持ち上げ、非をつく時はニコニコと嫌味なくサラリと正論を言う(笑)、この物腰の柔らかさ、しなやかさがあるから、課題を解決するための周囲との調整もバッチリなわけです。

そんな周囲の後押しもあって、大久保せいらは丹波に来る決心をしてくれました!

 

●せいらが丹波に来てから、一緒に過ごしてみて

そんなせいらとはここ最近一緒にメシ食ったりお酒飲んだりしながらいろいろ語っているんですが、こやつ、自然科学だけじゃなく、ありとあらゆる分野の知識量がハンパない。そしてただ知識を持っているだけではなくって、その知識の応用の利かせ方がこれまた秀逸。知識を知恵に変えれるわけです。そして何より、子どもたちがサイエンスに興味を持ちたくなるようないざない方をしてくれるんですよね。私、毎日子ども扱いされています(笑)

地域おこし協力隊の隊員として丹波に来ているので、彼はある程度の公の立場を取ることもできるわけですから、その立場を上手に活用して、彼の知識、知恵を、一人でも多くの子どもたちの将来に役立てられるような環境を創っていきたいと、改めて思いました。

もうそれは、対象を丹波の子どもたちに限定することなく、丹波市内外の子どもたちにもこぞって来てもらえるようになりたいですね。

そんな未来の夢物語を飲み語らう時間がとっても充実していて、毎日の睡眠時間がどんどん削り込まれてゆきます。。。

さ、それでも懲りずに今晩も飲み語らおっと。

大久保せいらの登場で、これから丹波での恐竜を活かしたまちづくり、面白いことになりそうですよ!

大久保せいら

大久保せいら

 

●終わりに

この春、シェアハウスみんなの家には新たに5人が加わって、現在の住人は9人となりました。みんな能力が高くて、個性派ぞろいです。これだけの人間が集まったら、もはや統率なんてできないし、する気もありません(笑)

コンセプトは「地域の課題を解決しまくるシェアハウス」なので、その目的に向かってそれぞれが考え、協力し合い、切磋琢磨し、時にはケンカし、時には泣いて、笑って・・・

地域の人を巻き込みながら、そんな豊かな時間を過ごしてくれればうれしいです。

シェアハウスは一時的な仮住まいだから、いつかは巣立っていくわけですが、巣立つ時に「めっちゃおもろい家やったわ~。お前らサイコー」って言いながら出て行ってもらえたら、オーナー冥利に尽きますね。

さて、この先このシェアハウスは一体どこへ向かっていくのか。私にもさっぱりわかりません(笑)

カテゴリー: 未分類