田舎の課題を価値あるモノに変えて、みんなにお届け!

「この1年ほどの丹波での活動まとめ」と東京勉強会報告

こんにちは。村長です。

ゴールデンウィーク直前の4月25、26日に、友人の片山さんにお呼ばれして東京での勉強会で、丹波で行っている地域活性活動についてしゃべってきました。

私たちはこの丹波をより良い町にしていきたいと思って様々な活動を行っていて、その活動に関わる仲間たちがソーシャルメディアなどを通して日々情報を発信しています。

「自分が住んでいる町の幸福度を上げていく」、「課題があるから解決していく」という、まぁ普通の活動ですが、その情報を受け取る側からすると「なんで丹波はそんなに盛り上がってんねん?」という疑問が湧いてこられることもあるようで。

そこで、その「なんで?」の答えを、私なりの切り口でお伝えしてきた2日間でした。

(決して「教える」という上から目線ではなく、逆に私にも何かアドバイスください、くらいのスタンスで。)

 

●この1年ほどの丹波での活動まとめ

さて、今回の勉強会ではこの1年くらいの活動を振り返りながらお話しておりましたが、実際振り返ってみると、この1年でけっこういろんなことをやってきたんやなー、と改めて実感したので、このタイミングで一度、仲間たちと丹波で活動してきたことをまとめてみました。Naver風に(・ω・)ノ

ローカルキャリアカフェ(LCC) ~道はある、迷うほどある~

ローカルキャリアカフェ(LCC) ~道はある、迷うほどある~

ローカルキャリアカフェ
http://www.facebook.com/localcarriercafe

LCCとは、地方と都市部を結びつけ、多様な「暮らす・働く」を考え体験するイベントなどを企画運営する任意団体。
LCCのターゲット:「都市部ではある程度自分が思っているような生活ができた。だけど自分の人生とか価値観と考えた時に、このままでいいのかという迷いを持っている。次の挑戦のフィールドを、過疎化が進み課題が多いと言われる田舎にシフトしてみようかと考える自分がいる。でも一歩踏み出す勇気やキッカケが・・・」という悩みを抱えた人たち。
丹波からは、「都市部の大手企業で勤めた経験があるんだけど、今は丹波を拠点にして活躍している」という、「都会×大企業」「田舎×小さな企業」の両方の良いところを知っている人たちを中心に参加し、いろんな価値観や人生観について語り合う。
基本的に大阪で毎月開催。
今月は東京でも!
参加費:1,000円/人
カフェなんで、お茶とお菓子はついてきます。
丹波市のメリット:LCCを通して丹波や丹波に暮らす人の魅力を感じてもらい、町の課題を解決できるような有能なIターンを招き入れること。「やはり田舎で挑戦したい!」という決意が芽生えたなら、LCCが丹波などの地方の暮らしに導く。
「みんなの家」の第3住民の荘司くんは、このLLCがきっかけで丹波に来た人材。
参加者のメリット:カフェの参加者同士で自らの幸福とは何かを語り合い、たくさんの道がある中で、迷いを振り切って幸せな人生の選択ができるようになる(かも)。
「迷ったけれど都市部に留まることにした!」という結果でも全くOK!とにかく、参加者の迷いがふっきれて幸せな一歩を歩み始めたらそれでいい。
立ち上げ当初は「丹波・篠山」と都市部をつなぐ活動がメインだったが、今では小豆島や鳥取県倉吉市関金温泉など、ローカルのつながりが広がってきている。
そのうち海外も視野に入るのか?
最近では会場キャパの都合上、参加をお断りしないといけないくらいの盛況ぶり。
これまで丹波市行政が行ってきた田舎暮らし推進事業と比較しても、LCCはずいぶんとローコストで実施できている。さらにこのLCCを通して実際に丹波に移住してきた若者が複数人いる実績もあり、丹波市の後押しを受けて、官民あげての取り組みになっている。

丹波・世界一周おかえりビレッジ

丹波・世界一周おかえりビレッジ

丹波・世界一周おかえりビレッジ
http://www.facebook.com/okaerivillage

兵庫県丹波地域にある、世界各国で噂になり始めたおもしろスポット。世界一周または世界旅行から帰国した人が一時的に「人生を見つめ直す拠点」、それがおかえりビレッジ。
世界一周旅行に出かける旅人は、自分探しをしに出かけることが多いが、帰国するタイミングではまだ自分を見つけられていないこともあると聞く。そこで、世界一周おかえりビレッジ丹波。
丹波でじっくり自分の人生設計ができる3つの理由
①プロのキャリアアドバイザーがいるので本格的なキャリアアドバイスを受けられる
②丹波で安い家賃で過ごせる(シェアハウスあり)
③それなりに仕事はある
食べ物もおいしいよ。
ローカルキャリアカフェからのスピンオフ企画。
「やべぇ、明日からノープランだΣ(゚д゚lll)」と思いながら成田空港や関西空港行きの飛行機に乗っている人向け。
丹波市のメリット:世界一周するようなバイタリティのある人に来ていただき、町を活性化させる。また世界各国につながりが作れるので、丹波を世界発信する時にはおかえりクルーに交流大使レベルの活躍を期待できる。
「世界一周した人にオススメしたいです。丹波市は、旅を終えて、キャリアや夢について考えることができる場所です。せっかく素晴らしい経験をした訳ですから、是非その経験を生かしていく道を選択すべきだと思います。」

松本家

松本くんの御祖父様、御祖母様が住んでおられた一軒家。そこに松本くんがIターンして住んでいる家。
ゲストハウス、シェアハウスとして活用しているだけでなく、最近は町づくりに関わる座談会やセミナーなどを積極的に展開している。
善意のたまり場。
松本くんのニックネーム → お地蔵さん。
飲んだら、朝まで寝れる。

Iターン専用シェアハウス「みんなの家」

Iターン専用シェアハウス「みんなの家」

Iターン専用シェアハウス「みんなの家」
http://www.facebook.com/pages/みんなの家/181683905310367

20~30代限定のIターン専用シェアハウス。
Iターンの客観的な視点を上手に活かして、丹波の課題を解決するスモールビジネスを生み出していく「インキュベーションハウス」。
現在は井口君、花田君、荘司君が京阪神から移住し、日々活躍中!
家賃は3万円/月。
畑付きなので自給自足ごっこ可能。また、近所のおばちゃんからの差し入れアリ。
地元の自治会入りができたので、住人みんなで仲良く田舎のご近所付き合いを体験できる。
今日は自治会対抗バレーボール大会の練習。
よそ者、若者、バカ者 集まれー(・ω・)ノ

中岡塾

中岡塾

中岡塾

「丹波には経営について真剣に学び合う場がない!無いなら作るまで!」と有志3人で立ち上げた経営塾。
現在は隣接する篠山市からも塾生が参加するなど、十数人にまで規模が拡大している。
毎回塾生が経営している会社の経営状況について、3C,SWOTという経営分析フレームを用いて現状を丸裸にし、その上で異業種の塾生たちがアドバイスをかけ合う。
異業種で成功している事例を横展開することが、課題解決の一助となっている。
講師はMBAを取得している経営コンサルタント、横田親。
塾生は丹波の若手経営者が中心で、MBAを取得した公認会計士や弁護士もいるため、経営支援体制はかなり強化されている。
中岡塾の目標は塾生の事業を継続することではなく、経営者である塾生の真の幸せを追求することにあるため、事業内容によっては時として事業撤退を進言することもある。
過去には塾生に今の事業をやめてサラリーマンへの転身を促したり、すでに加盟料を支払ったが採算が合いそうにないフランチャイズの出店計画を白紙に戻したり、なんてことも。

丹波市市議会議員選挙活動

丹波市市議会議員選挙活動

丹波市市議会議員選挙

横田親(30歳)が出馬。
出馬表明は投票日の10日前というタイトなスケジュールだったが、町づくりの仲間たちを中心に、お金もかけない選挙戦で、当選。
本当に時間もお金も無かったので、ポスターの写真はiphoneで撮影(・o・)
カネがなくてもソーシャルのつながりと熱意で選挙は勝てる
詳しくはこのブログ(↑)をご覧ください。

この他にも
・市民と議員がフラットな立ち位置で町について語り合う「政治カフェ」
・丹波市内のお寺の住職を交えて人生について語り合う「BOWSカフェ(坊主カフェ)」
・毎回お題を定めて哲学的に知見を深めていく「哲学カフェ」
・普段はお堅い(と思われている)某職員たちと飲んで腹割って話そうぜ!っていう「某飲み会」
・みんなの家にIターンした花田氏(フラワー企画さん)主催のアウトドアイベント(原木椎茸作り、またぎツアーなど)による都市との交流

・・・など、たくさんありますが、すべて書き出すとキリがないので主なメニューに留めておきました。いずれにせよ、これらすべては民間主導で、私たちでもできる、身の丈に合った活動しかしていません。

これらのことを勉強会でお伝えしてきました。

 

●4月25日 @東村山市
初日は東京都東村山市の町づくり有志の皆さんと。

事前に伝えてもらっていた会場の住所にたどり着くと、そこには「上坂」という表札がある一軒家。
「あれ?会場間違えたんかな?」
と思っていると、どうやらそれはプレオープンしたばかりのコワーキングハウス「choito」でした。
http://www.facebook.com/ChoitoHM

これはすごい。
オーナーの上坂さんのご厚意で、もともと住んでいらっしゃった一軒家を大胆にも町の活性化のためにco-working houseとして開放されたんですって。以下、「choito」さんのfacebookページからの引用です。

Choitoは都心部のコワーキングスペースに比べると規模も小さく、施設も充分とは言いがたいかもしれません。
だけど、郊外型のコワーキングスペースならではの、柔軟で地域に密着した取り組みを、どんどん行っていければと思っています。

住む場所の近くだからこそ、心のゆとりの生まれる場所。
新しい出会いが始まる場所。
スペシャリストでなくても、一人一人の力が集まってくる場所。
出会いから新しいプロジェクト始まる場所。

Choitoは、そんな場をめざしていきたいです。

すげーヽ(・∀・)ノ
丹波にそんな空間あったっけな?たぶんまだ無い・・・。

さて、東村山市は丹波市の2.3倍の人口があり、さらに人口密度で言うとなんと66倍(笑)
ここまで差があると、やはり丹波には丹波の、東村山には東村山の課題があるはずで、それぞれのハードに合った形のソフトを創りだすことが必須だと感じます。

この日集まったメンバーは、その人口の多さからか「東村山はバラバラでまとまりがない」とおっしゃっておられましたが、そんな東村山を活性化させるべく有志でフラッシュモブや地域のお祭りなどのいろんな取り組みをされていて、すでにキーマンたちが繋がり始めているような印象を持ちました。

そしてこのタイミングで、人が集える場となる「choito」の登場。スペシャリストじゃなくても一人一人の力が集まればコミュニティーは変わるはず。この日の勉強会でも、気がつけば24時を過ぎてしまうまで熱い議論がなされました。「choito」が人と人との繋がりを加速させてくれそうな、そんな予感ですよ。ここから東村山が動き始めるのではないかと、ワクワクする時間でした。
@choito

東村山と丹波、両地域で抱えている課題は異なれど、「人×コミュニティー」というキーポイントは同じだと思うので、これからも情報交換しながら、切磋琢磨していきたいですね!

あ、4月25日をもちまして、東村山市と丹波市は勝手に友好都市を結んでおきました(・ω・)ノ
東京に行く際には立ち寄らせていただきますねー!

 

●4月26日 @Tech Wave Cafe

2日目は丹波の山猿には似あわぬ青山の高層ビルの上の方で、Tech Wave塾の卒業生で構成される勉強会、Tech Wave Cafeにてお話させていただきました。

Tech Waveは「テクノロジーで閉塞感を打ち破れ」というミッションを掲げたIT系ブログメディア。
http://techwave.jp/
(※現在は「The Wave」に名称変更されています)

私は当時編集長であった湯川氏主宰のTech Wave塾大阪3期の塾生です。私が受けていた大阪3期はもう修了しましたが、卒塾してからは、塾生だけが集える勉強会で知見を広げていきます。そこでは塾生自らが講師となって、現在自分が取り組んでいることを発表し、塾生同士で議論し合います。それがTech Wave Cafeです。

塾生はスペシャリストが多いので、今回このCafeで私が取り組んでいることを発表するということは、受講側が学びを得られるだけでなく、私も他分野のスペシャリストからのアドバイスを得られ、考察を深めることができるわけです。ラッキー(^0^)/
Tech Wave Cafe

東京メンバーとは初の顔合わせでしたが、やはり皆さん意識レベルが高く、自分の生業と直接的に関係がないような、私たち中山間地域が抱えている課題に対してもアンテナの感度が非常に高かったです。

感度の高さに関しては、この日集まっていただいたTech Waveのメンバーは東京で働いているとは言え、地方出身の方が多かったというのも理由の一つかもしれません。丹波で起きている話を、その地方の現状に重ねながら聞いてくださった方もいらっしゃいました。

そんなTech Wave Cafeでも特に共感していただけたのが、昨年の市議会議員選挙が終わってからのアクションでした。
昨年の市議会議員選挙に出馬した横田もTech Wave塾の卒塾生ですし、また選挙戦の様子は書籍化もされているので、今回勉強会にお集まりいただいた方は皆すでに選挙戦のことを把握してらっしゃったということもあるでしょうが、

「選挙に勝って終わりじゃなかったんだ。」
という感想をお持ちでした。

そうです、そうです。
選挙に勝つことは手段の一つであって目的ではないですからね。横田は町を良くするために政治家にもなる必要があると考えたから出馬し、それに対して私たちは素直に賛同したから応援した、というだけのことですからね。

一通りお話をさせていただいた後の懇親会では、

「何か東京から協力できそうなことはありますか?」
「地元に帰った時に、自分でも何かできることがないか考えてみる。」

という建設的な話がたくさん出てきて、お互いにとって今後につながる一歩を踏み出せたな、と素直に嬉しかったです。

 

●終わりに

この2日間で丹波⇔東京の繋がりを強くできたこと、また個人的に視野が広がったこともあり、非常に有意義でございました。そして2日とも勉強会をセッティングしてくれた片やんに感謝!ありがとう!

それにしても、こうやっていろんな活動をしていると、ついついその活動に入り込んでしまって、その活動すること自体が目的のようになりがちですよね。手段の目的化というやつです。そこは俯瞰で物事を見て、不要と判断したらすぐ止めるくらいの意識を持ち続けないといけないな、と常日頃から意識しています。

昨年の市議会選挙で一緒に戦ったメンバーとの付き合いがそんな感じです。
今は選挙メンバーと徒党を組んで行動するようなことはありません。目下の目的を達成したら、盛大に打ち上げをして、即解散(笑)
(別に不仲なわけではありませんよ)

そこで継続的に会を存続してしまうと、「その会を盛り上げること」や「その会を存続させること」が目的になってしまうことがありますよね。まさに手段の目的化。世の中にその会の存在が必要とされているうちはいいけど、世の流れやいろんな流れによって存在意義がなくなることも当然あるわけで。それでも存続に躍起になっていると、周囲からは過去の栄光にしがみつくように見えるでしょうね。そんな生き方はしたくない。

その時の状況に応じて、真の目的を達成するためにコミュニティーをスクラップアンドビルドし続ける柔軟さが必要で、また今の世の中はそれを実行しやすい環境が整ってきていると感じます。

なーんて思いにふけっていた勉強会の翌日、晴天にも恵まれたので都内某所から川崎市にある妻の実家まで歩いていたら(遠かった ^^ゞ)、その途中、多摩川河川敷にて行われていた小学3年生くらいのサッカーの試合を観てビックリ!思わず足を止めました。

緑チーム、小学3年生にしてなんと俯瞰で全体を見ているんだ\(◎o◎)/!
チームとして、組織として、仲間たちとゴールをとるために超俯瞰で戦術立てて動いていました。僕らが小学3年生の頃にやってたサッカーみたく、アメ玉に群がるアリの様相は全くなし(笑)
少年サッカー布陣

この写真の瞬間においても、ニアにも、ファーにも一人ずつフリーで走り込める仲間がいる。なんならサイドに戻すこともできる。いくつものパターンを持っていて戦略的自由度が高く、この緑チームは状況に応じて陣形をスクラップアンドビルドし続けていました。まさに!状況に応じてコミュニティーをスクラップアンドビルドしていかなあかんよなー、と思っていた私のハートに突き刺さるチームでした!小学3年生でサッカーという形ですでに体現してるとは。脱帽。

物事を俯瞰で見て、状況に応じて組織をスクラップアンドビルドする、というのは、サッカーだけでなく仕事や生き方にも通ずるものがあると思っています。このサッカーで得た経験を、いずれ彼らの人生においても活かしてほしいなー。

日本の将来に明るい光が見えた、そんな昼下がりの多摩川河川敷でございました。

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